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「神崎さんの能力はっと・・・はぁ、またこれですか。」
『また?』
「特殊な結界を張って物理的に近づかせない・・・というもの、らしいです。」
『・・・それって結構強くない?』
「強い方だと思います。」
『で、またっていうのは?』
「以前も付与したことのある能力だったもので・・・」
『・・・そういうことはよくあるのか?』
「まぁ時々?」
『普通に考えて物理的に近づかせない結界ってそれだけで問題解決しそうなもんだけど?』
「私は別に神様とコンタクトを取っているわけではないので正確なことは分かりませんが、同じような力を繰り返し使っているところ考えると純粋に地下にある兵器欲しさの強行だけによる抵抗とは考えにくいです。」
『まぁそれだけなら一度結界を張ってしまえばおしまいだもんな・・・
繰り返し使う必要はない、それでも使っているっていうのは?』
「かつての結界を超える力が確立されたからと考えるのは突飛でしょうか?」
『そんなこと俺は知らないよ!
でも、その考えは一番自然な気がする・・・
でも、ハインスさんの言う能力の付与って神様から授かるものなんでしょう?』
「そう伺っていますが?」
『それを上回る力って、それこそ神様の力なんじゃ?』
「それはどうでしょう?神は下界に干渉してはいけないという暗黙のルールがあるそうです。」
『破る人は破ると思うけど・・・』
「もしそうなら、手に負えませんね?」
『いや、理論上は抵抗し続けられるだろう・・・多分。
いたちごっこにはなるけど・・・』
「どういうことでしょうか?」
『例えば現時点で最強の結界っていう場合、次はそれを破る力っていう感じになる・・・みたいな?』
「・・・な、なるほど?しかし、それは最初の段階で何者にも破られない結界を実現できればいいのでは?」
『それも、その結界を破る力っていうのが実現できれば同じいたちごっこになるのでは?それよりもっと根本的に絶つ手段とかってないんですか?』
「あれ?」
『ん?』
「なんだかもう1つ付与できる能力があるようです。どちらか一方を選ぶということみたいなので候補と言うことになるかとは思いますが・・・」
『というと?』
「禁忌魔法の呪いの類とされている能力ですね。」
『禁忌・・・』
「人間には過ぎた力というもので、大抵は術者の死を以て発動するまさに狂気の沙汰と言える恐ろしい魔法のことです。」
『俺死ぬの!?』
「具体的な効果というのがそれに匹敵するものという意味で言っただけで、実際に禁忌魔法の能力を与えるわけではありません。」
『・・・で、具体的にどういう力なの?』
「地下空間に入ると爆散する魔法陣を付与する能力・・・だそうです。」
『それは神様的にアリなの!?
普通に殺すって言っているようなもんだけど!?』
「魔法が発達している世界は得てして殺伐としているモノです。
理想とは程遠いのですよ?」
『それにしても・・・じゃない?』
「そうでもしないと・・・というものなんですよ!」
『世界が滅びるほどの兵器ねぇ~
俺は想像ができないけど、実際に経験したっていうのならそれを信じるしかないか?』
「じゃあこちらで良いですね?」
『あぁ、結界よりかは幾分か大きな抑止力になりそうだ。爆散は見たくないが・・・』
「では・・・えぇ、付与しました!」
ピカァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
『うわ、まぶっ!?』
「それでは、私はこれで・・・」
『っておぉおおおい、俺が異世界から来たってわかってるなら色々教えてくれない?
何一つ分からないんですけど!?』
「それもそうですね・・・では、基本情報からお伝えいたします。」
『あ、はいよろしくお願いします!』
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