魔法学の知識のない校長が廃校寸前の魔法学校を救います!!

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「そういうわけで私は地下の兵器が回収された未来を知っているのです。なんとしても止めなければいけない。 そこで神様の提案を飲み込んだのです。」 『提案?』 「校長に転生者を送るから2人で協力して学校を守り抜け。 万が一解放されても問題ないように時を操る力を授けると・・・悪用した場合は直ちに能力を奪われ地獄行き、次の転生者に後任を頼むだろうと。」 『・・・1人ではできないことなんですか?』 「この学校の体制に沿った方針らしいです。」 『それくらい神様ならどうとでも出来そうな気がするけど・・・』 「詳しいことはまだ分かりませんが、1人より2人の方が何かと都合が良いのでしょう。現に2人だからこそここまでこれたと自負しています。」 『そう、なの?』 「露骨な廃校作戦については前任者がついに解決に至りました。 ですが、それでもあきらめていません。次から次へと廃校にさせようとアレコレ画策が未だなされているのです! それを冷静に分析する係が必要だと最近気づきました。 そして、実行に移す係。それこそが校長先生だと・・・」 『はぁ・・・で、次っていうのは?』 「私は時の力で年齢を遡れますが、校長先生に転生する人はそうもいかない。なので次から次へと転生者が送られるのです。」 『どうして?校長先生への転生者も不死者みたいなのでもいいじゃない?』 「なんか世界のバランス的にこれ以上の力の偏りは良くないって言っていました。」 『なんかって、そんな適当な・・・』 「そういうわけでよろしくお願いします!」 『いや、時の力の方が幾分も厄介過ぎるだろ・・・ バランス崩壊既にしているもんだと思うけど!?』 「そう言う都合もあって、校長先生側に年齢的制限がないのかもしれません。」 『そんな、じゃあそれでどう学校を守れって? これまでの転生者の元の経歴が何なのかは分からないけど、決して手腕に長けている人ばかりというわけではないでしょ? 少なくとも、俺はそっち側! 学校教育のなんたるかを知らない、教師経験もない具体的な教育的知見も持ち合わせていない。それでどうしろと?』 「ここは魔法学校です、魔法がモノを言う世界。堅苦しい経験則や知識と言ったものは後からついてくるものです。」 『いや、だから俺魔法のない世界からやってきているんだけど!? さっきの話からして俺がそういうところから来たって分かってて言っているんだよね!? どういう意味でそんなこと言っているの!?』 「魔法を使うのです。」 『話聞いていた?俺、魔法の知識なんてなに1つないって・・・』 「それでも使うのです!」 『頭痛くなってきた・・・どういうこと?』 「神様からはコレを授かっています。」 『何その本・・・』 「転生者の記録です、私は転生者の管理ノートと呼んでいます。」 『その説明必要?』 「ウォッホン、えぇこの本には能力を付与するシステムが搭載されているんです。」 『はい!?』 「私に任されたのは時の流れの操作だけではありません、実行者の前衛的なサポートも任されました。」 『はぁ・・・』 「あらかじめ神様からのお告げの如くこの本に更新された情報をもとに転生者に能力を与える、そういう仕組みです。」 『能力っていうと、ハインスさんでいう”時を操る能力”とかっていう奴?』 「そうです。」 『そういうのはありなんだ・・・』 「先ほど申し上げた世界のバランスについて補足いたしますと・・・ 世界自体を大きく揺るがすような力をこれ以上授けるわけにはいかない、悪意ある者にその力が渡れば地下の兵器を利用するまでもなく世界は滅ぼせるし、それほどに強力な力があれば地下の兵器を解放する張本人にすらなりえる。だからこそ強力な力を持つ存在は最小限が良い・・・そういう意味での偏りは良くないという判断なんです。」 『な、なるほど?納得は・・・した。 でも、学校を維持する意味は?それなら学校でなくていいんじゃ?』 「仮に学校が取り壊され更地となったとします。その場合でも守らなければいけないのでこの場に残り続ける必要があるのです!! ですが、更地でずっとい続けるのは不自然極まりない・・・」 『魔法とかでどうにかならないんですか?』 「永続的な魔法はそうそうありませんし、付与する能力的にも認められていません。」 『はぁ・・・』 「そんなわけで、ここに学校があると守るのにいろいろと便利なのです。 既に御覧になったかと思いますが、これから校長はここで寝泊まりしていただきます。常にここで守ってもらうということです。」 『な、なるほど?』 「納得していただいてありがとうございます。」 『そのお礼はよく分からないけど!?』 「ウォッホン、それでは早速ですが神崎一さんに付与する能力について説明いたしますね?」 『あ、はい・・・』
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