魔法学の知識のない校長が廃校寸前の魔法学校を救います!!

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「まず、魔法の属性について説明します。」 と、ハインスが説明を始めた。 自然属性と言われる属性が9つあるという。 火・水・風・土・木・毒・雷・光・闇 この世界の生まれの人間は血筋の関係上使える属性が1つに限られる。 例えば火属性の人間が水属性の魔法は使えないということ。 じゃあ属性の相互関係はどうなっているのかって言うと、そこは問題はないらしい。なんとなくで濁されたw そしてその他の属性として、俺のように異世界転生した人間が取り扱う特別な属性、特殊属性というものがある。 しかしそれは、人それぞれに割り当てられた能力のようなものなのでその数は転生者の数だけあるという。 また、この世界の生まれにしてどの属性にも当てはまらないレアケースがあるという。過去の記録によると500年に一度生まれる特別な属性で自然属性9つを1人で全て扱えるという。 属性名は便宜上全属性と言われている、そして500年の間生き続けるという特別な存在としてこの世界に生を受け”精霊の愛し子”と呼ばれる。 500年の間は何を以ても死ぬことは無い特別な存在らしい。 と、ここで口ごもる。 『?』 「何の因果か、その精霊の愛し子こそ我々の宿敵でもあります。」 『・・・と、言うと?』 「地下へ格納されている兵器を探している輩の1人に精霊の愛し子というのがいるのです。」 『本当に?』 「私が嘘を憑いてどうするんです?」 『そ、それはそうですけど・・・』 「ということでよろしくお願いします、校長!」 『いや、俺教員経験とか皆無だし、この学校のこと知らないんだけど? というかそれ以前に魔法の知識とかないし・・・』 「・・・まぁなんとかなるでしょう。」 『何とかなると思っているんですか!?』 「私にどうしろというのです?」 『いや、もう少し魔法のこと教えてくれないかな・・・って思ったり?』 「はぁ、良いでしょう。私としても学校の窮地を救ってくだされば今回も乗り越えられるというもの。」 『は、はぁ・・・』 「それで何を聞きたいのです?」 『いや全部! あぁ、そういえば俺に付与された能力って既に発動されているんですか?』 「えぇ、既に地下空間に何者かが入ると爆散するようになっています。」 『思ったのですが、それってチートですよね?』 「そういう類の能力をお選びになられた、そう思ったのですが違いましたか?」 『・・・いやまぁ。 と言いますか、その能力だけで十分では?と思うんですけどそれは違うんですか?』 「私も神様と実際に交流して能力におけるディスカッションをしているわけではなく、神様から一方的に送られてくる能力を転生者に流しているだけなので詳しいことは分からないのです。 しかし毎回能力を受け取っては付与というのを繰り返しているのはチート能力の偏りだけではなく、愛し子の中に”世界の愛し子”というのがいまして、その子の誕生から500年の間に発生した特殊属性全てを操ることができるというのです。 その子の影響もあって毎回やっているのだと思います。」 『世界のバランス崩しているのその人じゃない!?』 「・・・だとしても、私はどうすることもできませんし、貴方も当然どうすることもできませんよね?」 『それは・・・そう、だが。』 「それか神様ですら手を出せない特別な存在なのかもしれません。」 『世界の危険因子が!?』 「少なくとも私には分かりかねる問題です。」 『そ、そうか。ま、まぁ俺も正直わけがわからないし混乱しているけど・・・』 「ということでよろしくお願いします、校長!」 『いや、そうじゃなくて教えてくれっていう話!』 「あ、そうでした。えぇでは、どこから教えましょうか?」 『だぁあ、かああ、らああああああああ! 全部!』 「はい、了解しました。」 ・・・本当にこれ大丈夫なの?
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