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「……ティファニー……」
愛唯は昔宣言した通りの、ハタチを迎えている。
隣にいるのは俺じゃなかった。
背が伸びて、今は１８０㎝近い俺に、愛唯は何も言わなかった。
当時は何もかも同じがいいと言っていたのに。
俺は俯いて、息をつく。
２４，５㎝の靴で、歩き出した。
中学の頃から変わらない、愛唯と一緒のサイズだ。
変わってしまっても、忘れてしまっても、確かに刻まれた、俺たちの時間。
――愛唯は覗き込んだ腕時計を、未だに右手にしていた。
（終）
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