はじまり

11/20
10人が本棚に入れています
本棚に追加
/93ページ
沖田も負けずに 『嫌です!絶対に捨てたりしません!!』 と言い返す。 そして、そのまま睨みつけあう。 感じたことのない殺気に倒れそうになっていた。 「みゃー(二人共、怖いよ)」 そんな二人に助け船が [まぁ、落ち着けよ] 二人の間に入る。 『((退けよ))』 息、ぴったりに声が揃う。 [息、ぴったりだな…] 『((真似するな))』 また二人の声が綺麗に揃う。 二人は睨みつけて殴り合いになりそうで 「みゃー(落ち着いて)」 小さい声で鳴くが、二人には聞こえていない。 [……まぁ怪我はしてねぇみたいだが弱ってるし、元気になるまで…な?] 『そうですよ!せめて元気になってから戻さないと』 原田の提案を沖田は乗る。 [それでいいだろ?総司もそれまでちゃんと世話してやれよ] 『たまには良いこといいますね』 [お前なぁ…] ((ちっ)) 土方は舌打ちして去っていく。
/93ページ

最初のコメントを投稿しよう!