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『よしよし、もう怒ってませんよ』
沖田は優しく撫でてくれる。
それから沖田は手を真っ赤にしてなにかを作る。
『フフッできましたよ、小雪』
そう言いながら見せてくれた。
だけど、なにか分からない。
「にゃー?(これは?)」
[それ、なんだよ]
『何って小雪ですよ』
「にゃ?(今、なんと?)」
[は?]
『だから小雪のつもりです』
沖田が小雪だと言い張る。
だけど、沖田の手の中にあるソレは、お世辞とは言えないほど下手すぎる物体だった。
せっかく手を真っ赤にして作ってくれたので
「みゃー(ありがとう?)」
お礼を言う。
沖田に伝わったのか嬉しそうに微笑む。
[相変わらず下手だなぁ、お前]
その一言で沖田は鬼へと変わる。
[ギャー]
『さて、寒いので行きましょうか?』
「にゃーん(こわい)」
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