10人が本棚に入れています
本棚に追加
/93ページ
沖田によって出た犠牲者は放っといて部屋に戻ってきた。
「にゃお(いいの?放っといて)」
『ん?ああ…いいのいいの』
沖田が作った小雪は、障子から見えるところに置かれることになった。
自分がこんなに不細工なのか、それとも沖田の物を作る才能がないのか…
「にゃー(それにしてもひどい)」
尻尾を垂らして落ち込む。
『あれ?どうしました?』
沖田はすぐに変化に気づいて声をかけてくれる。
「にゃー(なんでもないよ)」
『あ…朝餉ですね!はい、どうぞ』
そっと目の前にご飯が置かれる。
「にゃ⁉(ご飯だぁ)にゃー(美味しい)」
置かれたご飯に飛びついて顔を汚して食べる。
『ゆっくり食べないと、身体に毒ですよ』
沖田は届かないように持ち上げる。
「にゃー(私のご飯が〜)」
ピョンピョン跳ねて、なんとかして届かせようと頑張る。
『小雪、“待て!”ですよ』
沖田は“めっ”と言いながら指をさす。
「にゃーん(お腹すいた〜ご飯、欲しいよー)」
にゃぁにゃぁと鳴いて沖田に伝える。
最初のコメントを投稿しよう!