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沖田から小雪を受け取り、座布団を探してそっと寝かせる。
『ああ…小雪…大丈夫でしょうか?』
斎藤は久しぶりに見る沖田の表情に、おもわず顔が緩むのを感じる。
『はじめくん!』
(すぐに起きる。心配するな)
『心配です…』
斎藤は沖田の部屋を見渡す。
(小雪の仕業か)
『もう…そのことはいいんです…』
いつもの沖田はどこにもいない。
(そうか)
『ああ…ひじ…鬼が大きな声を出すから』
(なるほど、副長の声か)
『あれほど言ったのに』
(総司、片づけないと、また怒られるぞ)
沖田は時々、様子を見ながら散らかった部屋を片づけていく。
よそ見しているせいか、なかなか綺麗にならない。
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