はじまり

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危険を感じて 「にゃ⁉(食べられちゃう)」 逃げるように飛び跳ねる。 『あれ?気に入りましたか?』 気に入ったと勘違いされる。 「みゃー(食べない?)」 青年は首をかしげる。 「にゃぁ(食べられるの?)」 『どうでしょうか?』 「にゃぁにゃぁ(聞かれても答えてあげられないよ)」 『困ったなぁ』 そう口にするが、どこか楽しそう見える。 ぐぅぅ 「にゃぁ⁉(私じゃないよ⁉)」 『あ…そうでした。ご飯が先ですね』 青年は立ち上がる。 持ってきた皿を前に置いて 『はい、どうぞ』 食べてもいいと合図してくれる。 「にゃん(わーい、久しぶりのご飯だぁ)」 『慌てずに食べてくださいね』 「にゃーん(美味しい)」 目の前のご飯に必死になって食べる。 『あ…雪だ』 その声で見ると、雪が降っていた。 今まで気づかなかったけど、季節は冬だったんだ 道理で子猫でも寒いと思った
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