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斎藤が声をかけようと口を開こうとした時
「にゃー(あ…なおった)」
ヒョイッと起き上がる。
沖田は大量の綿を持ったまま固まる。
そして、我を忘れたように大量の綿を持ちながら突進していく。
「にゃっ⁉(わ、危ない)」
『小雪〜心配しましたよ…あれ⁉小雪がいない⁉』
大量の綿が子猫の上に落ちていく。
そして見えなくなってしまった。
『小雪!何処にいるのですか⁉』
沖田は慌てる探す。
「みゃー(あったかい…)」
本人は意外と温かったのか、気持ちよさそうに身体を預ける。
『いません…小雪⁉鳴いて教えてください』
せっかく片づけたのに、また部屋中が綿だらけになっていく。
斎藤は、ため息をついて沖田と共に探す。
『ああ…いません!早くしないと死んじゃいます』
沖田は見たことないぐらい焦る。
(落ち着け。冷静になればすぐに見つかる)
こいつにもそういう一面もあるのだなと思いつつ、本人を落ち着かせようとする。
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