はじまり

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目を開けると、沖田に抱き締められる形で寝ていた。 おもわず見惚れてしまうほど… 見惚れていたが、苦しくなってきたので身体をひねって動く。 なんとか脱出することに成功する。 軽くなった身体で上に登って前足を器用に動かして開ける。 さっき降ってきた雪が積もって一面が銀色の世界に変わっていた。 これから私はどうなるのかな? ちゃんと人間に…… 『んんっ…さむい…あれ?小雪?』 寒かったのか沖田が起きてしまった。 沖田は目を擦りながら立ち上がる。 そして寝ている時に乱れた胸元を見せたまま、ふらふらしながら歩いて来る。 「にゃあ~(見えてるよ⁉]」 沖田は気にもせず掴んで自分のほうに引き寄せる。 『小雪の仕業でしたか。まだ子猫ですから、寒くて死んじゃいますよ』 そう言いながら懐に入れて布団に戻っていく。 「にゃあ~(狭い)」 『んー温かいですね』 幸せそうな沖田に見惚れてしまう。
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