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彼の帰りが遅くなることが増え、一緒に食事をする頻度も減ってしまった
営業部でも頑張っていて、周りからも期待されているという噂を聞いている
「おかえり、お疲れ。ご飯出来てるけど食べれそう?」
日付けが変わる少し前に帰って来た陽太
疲れているだろう彼の為に夕飯を用意して、陽太と少しでも話しがしたくて、どんなに遅くなっても起きて待っているようにした
「ん~、接待だったから食事はいいや。疲れたし、風呂入ってくる」
今日も作った料理には一切手を付けて貰えず、そのまま残されて僕のお弁当になる
陽太のお弁当も作ろうか?って聞いたら、出先で食べれない日が多いからって言われたから僕一人分だけ…
いつからだろう、最近はこんな日ばかりで、休みの日も一人で居るのが当たり前になったのは…
彼の脱いだスーツをハンガーに掛けていると、知らない甘い香りがする
香水変えたのかな…
「陽太、香水変えたの?この香りもいいね
もうすぐ発情期が来ちゃうから、また陽太の服貸してね
休みはいつ頃取る?」
お風呂から上がってきた彼に微笑み、次の発情期休暇について提案する
僕のことを一瞬見て考え込み、疲れているのか溜息を付いて僕に背を向けて寝始めた
「ごめん、疲れてるよね…。おやすみ」
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