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朱色の光沢を召した歪な螺旋。
これを目の前にして私の興奮は濁流のごとく溢れ出す。
天高くそびえる螺旋はまだまだこれからも伸びていく。
そう、生きているから。
螺旋を登りたくなる衝動を抑えて抑えて抑えて抑えて、気が狂いそうになりながら夜な夜な螺旋を眺め続けてきた。
そして今日、螺旋を登る決意をした。
帰ってこれる気がしないし、帰れなければそれでいい。
遺書を書き置きし、水と食料を持って一歩を踏み出す。
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