第3話『中山-24日最後の戦場-』テーマ:有馬記念

1/1
前へ
/4ページ
次へ

第3話『中山-24日最後の戦場-』テーマ:有馬記念

有馬記念が終わった。確かにポインセチアは強かった。見事だった。 クリスマスイブに開催となった今年の有馬記念は、クリスマス飾りに使う花であるポインセチアの名を冠した牝馬が勝った。サイン馬券で買えば良かった。中山競馬場の払い戻し機には、数時間早いクリスマスプレゼントを手に出来た者が長蛇の列を作っていた。 私は、その列に加われていない。ダービー馬と菊花賞馬の馬連を買っていたら、彼らは見事2、3着に来てしまった。ワイドだったら当たっていた。コレが私の悔しさを増幅させていた。 しかし、有馬に限らず、中央のGIはトリの前である11レース目に行うものと何故か相場が決まっている。それは、メインレースで負けた場合、次で取り返すチャンスをJRAが与えているからだと解釈できる。 次の12レース目。私は既に目をつけた馬がいる。1番人気、ナカジョージ。近走も中山で勝ってる馬で、相手を見ても不足は無さそうだ。 今日は24日の日曜日。給料前の財布は師走の中山のスタンドより寒い。なけなしの5千円で、単勝馬券を買った。 各馬一斉にスタート。馬は順調である。結果的に、ナカジョージは好走した。しかし、騎手が落馬していた。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加