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……しかし、、
帰宅して各々お風呂を済ませたあと、いつも通りレッスンをするつもりでリビングに向かうと、、
「今日のレッスンは休みにしよう…実は明日から常務と一緒に出張に行くことになった。韓国に店舗を出す話しが出てたのは…社内報に載ってたから芳野も知ってるよな?向こうにも支社をつくるみたいで、そこの総務の人間と会うことになってる」
あまり出張なんて行くような部署ではないが、どうやら新しく設立された韓国の支社の総務の人間に、本社の総務部長の話を聞きたいと言われたみたいだ。
とても急な話しではあるが、他部署の社員の出張の手配や宿泊先をおさえるのも私たち総務部がやっていたので、、こんなふうに突然出張に行くなんてことはよく耳にしていた。
「……出張前に、沙奈と外食がしたかった」
って…本当にこの人は。私の心臓を掻き乱す天才かもしれない。
「いつ、帰ってくるんですか?」
「三日後には帰国する。」
「出張は常務と二人で行くんですか?」
「いや?他部署の人間にも何人か声を掛けているみたいだ。突然の事で名簿がある訳じゃないから同行する人間を俺は把握していない」
急に決まった出張なので、宿泊先や航空券など全て専務の秘書が手配済らしく…私たち総務部にその仕事が回ってくることは無かった。
──…他部署の人間って、誰なんだろう?もしかして女の人も居るのかな?そうだったら…ちょっと嫌かも。
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