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もっとはっきり見ようと近づくにつれ、それが異様に大きな、ブヨブヨとした塊であることが確認できた。
どうやら動物の死骸のようである。
ようであるというのは、それが、今迄に見た事もない容姿をしていたからだ。
頭には殆ど黒に近い鉛色の頭髪とも言えるような、体毛を蓄えている。
体はヌルヌルとてかり、暗い、深い緑。
とにかく汚い。
そして、それは腐敗しているかのような、途轍もない異臭を放っていた。
それが、我々が探しているモノであるということは容易に想像がついた。
これで任務からも解放されるという安堵の気持ちもあったが、その為には生き延び、合流し、報告をせねばならない。
まずは体力の回復を図り、動く事。
その前に食べなければ。
しかし、その食べ物を調達すると言う基本的なミッションを、自分はただの一日ですらクリアできていない。
──ただ、もし、こいつが食べられるとしたら
我々は生き延びる事が出来るかもしれない。
まずは鮮度測定器を使って、こいつが腐っているかどうかを調べる必要がある。
万が一にも腐っていないのならば、どんな見た目であれ、どんな匂いであれ、食べなければ死んでしまう。
これ程の異臭にも関わらず、測定器が導き出した答えは『鮮度良好』。
食糧が確保できた喜びと安堵からか、頭の中が霧が晴れたようにスッキリと冴え、スイスイと先を進む事ができた。
やはり、心と体と頭は連動しているのだ。
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