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俺の計画はただ、気持ちよくしてほしい、それだけ。最近慈には我慢させられてばっかりだったから、今日は余計に…。
「めぐみ…」
「どうした」
「慈、輝泉組の偉い人なんでしょ」
「はっ!?」
「やっぱりそうなんだ」
「…君っ、何言ってるんだ、桐谷君、そんなわけないじゃないかっ…」
「今さら焦っても」
なんで隠してるのかは分かんないし、こんな俺みたいな一介の生徒にバレてるようでほんとに大丈夫なのかってのは思うけど。
「どうして…それを……」
「俺、調べたんだよね」
「どうやって…」
「探偵って凄いよね、いろんなところに潜り込んで情報を手に入れられる」
「…探偵使ったのか」
「ある意味では」
「…どういうことだよ」
「俺のさっきの言葉ちゃんと思い出してみて。もし俺が探偵を使ったんだとしたら、『情報を手に入れられる』とは言わないでしょ。だから、そういうこと」
「………え? じゃあ…千紘が…探偵……?」
「ふふ、よくできましたー」
「そんなの聞いてない…」
「そりゃ言ってないんだから聞いてるわけないよ」
慈。計画がどんな内容でもいいけど、俺と一緒にいたいって思ってくれてるって分かったからもうなんでも嬉しい。
「慈の計画がうまくいったら俺らはずっと一緒にいられる?」
「うん、たぶん」
「じゃあ俺、できる範囲で計画に協力します。内容知らないけど」
「千紘は…知らなくていい。自分のやりたいことやってて。それが一番の協力になるから。」
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