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第9話
由紀子はジュニアとの作業に戻り、2人で一生懸命に何かを作っていた。
「これと同じものを作ればイイのね?」由紀子が言うと、
「うん。沢山作ってね!」一緒にいるのが嬉しそうなジュニアが応えた。
その完成が大分先のように思えた栗原はジュニアを由紀子に任せ、スリムの作業を見守ることにした。
そのスリムは自分の粘土を10個に分けるとそれぞれを違う大きさの立方体にしていき、隣に置いたり重ねたりして1つの造形物を創り上げた。
それが何なのか興味津々の栗原がスリムのもとへ行くと、
「これがわたくし達の星、つまりジュシスにある家の一般的な形です」と先程、由紀子が名付けた星の名前を使って説明を始める。
「こうして必要な部屋をブロック毎に追加したり減らしたり出来るようになっています。それぞれのブロックは1000年以上使える素材で、自然の中に調和しながら環境を汚染しないように創られています。わたくしの家は最近ブロックを追加したので10ブロック住居になりました」目の前に立つ栗原へブロックの粘土を動かして見せた。
隣でその説明を聞いていた由紀子がやって来て、
「機能的で無駄がない家のかたちだわ。壊して新しいものを作る方法じゃないから廃棄物が出ず、環境にもイイわね」粘土の造形物を見て言い、「家のデザインとか設計はどうなっているの?」と専門的なことを訊く。
「自然の景観を壊さない事が最優先なのでブロックのデザインは大小があるだけで皆同じです。高さは3メートルの樹木を超えないよう、大きなブロックの下部は地中に埋設されますがその地中も2メートル以上掘る事はありません」スリムが由紀子を見て説明した。
「地上だけでなく、地下の自然も守っているなんて本当に素晴らしい考え方だわ。そんな建築規制が地球にもあったらイイのに…」と感心して由紀子は言ったが、
「いいえ、規制ではないんです。環境に与える影響を無くし、自然と共存するという基本発想を皆が実践しているだけです。家の設計はブロックをどう配置すれば環境への影響を最小限に抑えられるかを建築主が考えることになっていますが、通常は計算して具体例を示してくれる部署に相談して決めます。自分達が環境と直結している事を学び理解しているので自然を壊す事は誰も望みませんし、だから規制も必要ないんです」スリムがそう話して終えた。
「本当にすばらしい人達ね。そんな人々が理想の社会を築いているなんて、羨ましいわ。いつかジュシスに行ってそこがどんな景色なのか見てみたいわね」由紀子が真剣な顔で言うと、
「由紀子さん、一緒にジュシスに行こうよ! 僕の家に来て、粘土で何かを作ろうよ!」ジュニアが由紀子の手を引っ張った。
「あら、ジュニアちゃんの家に呼んでくれるなんて嬉しいわ。そうそう、先にこれを仕上げなくちゃね!」由起子は嬉しそうに笑いながら作業に戻った。
しばらくして、
「できたー!」ジュニアが大きな声で言い、
「上手に出来たわねー!」由紀子がそれに応えた。
何が出来たのかと栗原が2人の元へ行くと、ろくろの上に粘土の花が咲いていた。
「きれいでしょう! ジュニアは才能があるわね!」と自慢そうに由紀子が言う。
それは数日前、ジュニアが由紀子にあげた一輪のガーベラの花だった。
それを見た栗原はジュニアの感情が他の2人とは違いかなり地球人に近くなったと確信し、特に由紀子に向けられた感情が愛情と言えるようなものへ変わったと思った。
「これも、由起子さんにあげるよ!」ジュニアが粘土を示して言うと、
「ありがとう」由紀子はジュニアを抱きしめた。
「これならずっと枯れることはないわね…」呟くように言い、「ジュニアが帰ってしまった後も、ずっと…」と由起子は急に下を向いて悲しい表情になって黙った。
栗原は由紀子が何を思って急に悲しくなったのか、良く分かっていた。
そして何も言えずに由紀子と同じように下を向くと、自分達に起きた悲しい過去の出来事を思い返す。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「辰則ジュニアはきっとやんちゃな男の子になるわよ!」
由紀子は大きくなった自分のお腹をそっと手の平で叩いて言った。
26歳の誕生日を間近に控えた由紀子は8ヶ月になる男の子を宿していた。
「そろそろ名前を決めないといけないなあ…」栗原がそのお腹に手を添えながら言うと、
「生まれる時に名前がないのは困るけど、それまでは辰則ジュニアでイイわよ。初めての私達の子だから良く考えましょう」由紀子は少しふっくらした顔で笑った。
数日後、栗原が誕生日のプレゼントを買おうと会社帰りにショッピングモールを歩いていると由紀子から「病院へ行く」という短いメッセージが入った。
栗原は慌てて大通りに出ると、すぐにタクシーを拾って病院に向かった。
タクシーの中でメッセージを送り続けたが返事が返ってくることはなく、一体何か起こったのかわからなかったがとにかく由紀子と子供が無事であることを必死で祈り続けた。
30分程で病院の救急受付に到着すると由紀子に緊急手術が行われている事を栗原は知り、それ以上の事はわからないと言われ待合室で不安な時を過ごしていると1時間後、執刀した医師に呼び出された。
「残念ですが、母体を優先しなければなりませんでした…」執刀医は開口一番、栗原の目を見ずにそう言った。
栗原は一瞬背筋が凍り付き、気が遠くなりかけたがすぐに由紀子の容態が気になり、
「母体は? 由起子はどうなんですか?」その医師にすがりつくように訊いた。
「まだ若いので持ちこたえられると思いますよ。集中治療室でしっかりケアしますし…」医師はそう言い、「後ほど別の担当がご案内しますので入院手続きをお願いします」と話し終わるやいなや頭を下げ、足早に戻っていった。
その後、受付で入院の手続きを済ませたが集中治療室にいる間は面会謝絶だと言われ、その日はガラス越しに由紀子の姿を確認しただけで家に帰るしかなかった。
由起子は持ちこたえ、3日後に集中治療室から一般病室に移された。
会社から休暇を貰っていた栗原は由起子がベッドごと個室病棟に運ばれたと連絡を受け、すぐに病院へ向かった。
小さく2回ノックした後、静かに扉を開けて病室に入ると、少し痩せた顔に酸素マスクを付けた由紀子がベッドの上で目を瞑っていた。
由起子の近くへ行き、瞑ったままの目を覗くとやがて次々に涙が浮かんで流れ始め、栗原がそこに立ったまま何も言えずに見詰めていると、酸素マスクの中の口が小さく動いた。
由起子が涙を流しながら目を開け、再び口を動かすと、
「ごめんね…」静かな個室内でもようやく聞き取れる位の弱々しい声が聞こえた。
「とにかく君が無事で良かった…」栗原はそれ以上何も言えず、ただ由紀子の少し冷たい手を握って涙を流していた。
1週間後、無事に退院した由起子は1ヶ月の間自宅療養して元気になったが術後の検診で子供が産めない身体になった事を医師から告げられてしまう。
さらに2ヶ月経った頃、由紀子は勤めていた設計事務所へ復帰し、その後は悲しみを忘れる為か同僚が驚く程、仕事に打ち込んだ。
やがて、設計事務所が規模を拡大して設計会社となりプロジェクトの社内コンペを始めると仕事に生きると決めた由紀子は毎回様々なアイデアと共に応募するようになり、益々仕事熱心になっていったのだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
すでに暗くなっていた敷地のスロープから軽トラックが現れ、そのヘッドライトでアトリエの窓を明るく照らすと栗原は我に返った。
3人の事が気になって振り返るとその姿はもうそこにはなく由起子が1人、驚いた表情で栗原の事を見ているだけだった。
軽トラックはアトリエの入口まで勢いよくやってくると、ザザァーとタイヤが滑る音をさせて急停車した。
栗原がアトリエから出てみると運転席にいたのは区長の高橋で、慌てているのか顔を見るや否や、
「あー、栗原さん。丁度良かった」といきなり早口で言う。
「どうしたんですか?」困惑した表情の栗原が訊くと、
「ばあさんが、田口のばあさんが急に具合悪くなって今、ヘリコプターで病院へ運ばれたんだ」
再び早口で言うと一息ついて「横井さんが倒れている所を発見してね、今、付き添って行ったとこなんだ」いつもの口調で話し終えた。
「え、おばあさんが? どうして具合悪くなったんですか?」慌てて出てきた由紀子が訊くと、
「何が悪いのかわからんけど…もう歳だからね。家族が誰もおらんから島のもんで面倒を見てやらにゃいかんのです」頭に手をやり困った顔で答えた。
「何か私達がしてあげられる事があったら言ってください」おばあさんを心配しながら栗原がそう言うと、
「ばあさんの代わりに売店をやってもらえんかね? 誰もやれる人がおらんから困っとるんです。80歳じゃ、すぐ退院ってわけにゃいかんだろうしね」2人の顔を見て、「午前中だけでもいいんだけどね。この間入院した時も店の事が気になってちゃんと養生せんで帰ってきちゃたもんだから、代わりにやる人がいれば治療に専念するんじゃないかと思ってね」と申し訳なさそうに高橋は言った。
いきなり店をやってくれないかと訊かれ、2人が何も答えられずにいると、
「すぐじゃなくてもいいから、考えといてくれんかね」そう言った後、何かを思い出したようにして帰っていった。
栗原と由紀子はおばあさんから別々に聞いたカラス天狗の話を思い出し、
「あのおばあさん…」
「あのおばあさん…」と2人同時に声に出す。
「え、何?」由紀子がそう言って栗原に話すよう促した。
「あのおばあさん、カラス天狗に会った事があるって言ったんだ」栗原が言うと、
「辰則にも話していたのね。私には笛の吹き方を教えてあげたと言ってたわ」由紀子はそう話し、「おばあさんが会ったカラス天狗はあの3人と同じ宇宙人なのかしら?」と反応を見る。
「前にも言ったけど僕はそう信じてるし、ずっと昔からジュシスの人が来ていたんだと思っているよ。それに、彼らは地球の環境を守る為に来ていたんだから島の人達が『守り神』というのも間違いじゃない」由紀子を見てそう言い、「数十年前に今の僕たちと同じ経験をしているあのおばあさんを他人とは思えないな…」不思議そうに栗原が呟く。
「そうね。売店の事、考えてあげないといけないわね…」由紀子は船着き場の方角を見て呟くとアトリエに戻っていった。
その由紀子を追って栗原がアトリエに入ると、ジュニアが創った粘土の花をそっと小さな板の上に移し、シニアとスリムが創った粘土も同じようにして乾燥用の棚に置いた。
「これが乾いたら、みんなの思い出になるように窯で焼いてね。私達の大切な宝物になるわね」3人の作品を見詰めながら由紀子は言った。
栗原にはそう言って寂しそうにする由紀子が、心を通わせるようになったジュニアと自分が宿して辰則ジュニアと呼んだわが子を重ね合わせているように見えた。
そして、やがて来る別れを考えるとその由紀子が可哀想に思え、自分がジュニアと名付けてしまった事を後悔せずにはいられなかった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
2日後、栗原は軽トラックにガソリンを入れようと朝一番でヨシ坊のスタンドに向かった。
給油ポンプの前に車を停めたが誰も出てこないので店内を覗いてみると、ヨシ坊が黒服を着て鏡の前でネクタイと格闘している所だった。
「おはようございます」栗原が声を掛けると、
「あ、えっと、栗原さん…でしたよね?」鏡に映った姿に頭を下げて言い、「ネクタイ、どう締めたらよいか教えてください…」と泣き付いてくる。
ヨシ坊の首にネクタイを巻き終えた栗原が
「ネクタイとは珍しいですね。何かあったんですか?」と訊くと、
「田口のおばあさん、昨夜、病院で亡くなったんっす」悲しそうな顔で言い、「後で区長さんから詳しい連絡が行くと思いますよ。僕はこれから霊柩車を借りておばあさんを引き取りに行くんっす」静かに話した。
「え、そんな…」言葉を失って立ち尽くす栗原に喪服の上着を羽織ったヨシ坊が、
「ガソリン、っすよね?」そう言いながら給油しようとするので手の平で制すると、急いで自分の軽トラックに乗って出掛けていった。
ガソリンを入れずに自宅に戻るとすぐ、敷地の真ん中に高橋の軽トラックが停まっているのが目に入った。
その横に立って何か話していた由紀子が栗原に気付き、泣きそうな顔で近づいてくる。
「今、スタンドでヨシ坊さんに聞いたところだよ。急いで帰ってきたんだ」何か言う前にそう話し、高橋の軽トラックに軽く手を上げる。
車を降りた栗原が高橋の所まで行くと、
「今、奥さんにも話したんだけど、今夜が通夜で明日葬式だからよろしくお願いします」そう言って小さく頭を下げ、すぐにどこかへ向けて車を発進させた。
由起子が葬儀の会場は売店でもあるおばあさんの家だと聞いていたので手伝いが必要かもしれないと思った栗原が夕方、軽トラックで覗きに行くと横井夫妻が片づけをしていた。
「こんにちは。何か手伝いましょうか?」栗原が声を掛けると、
「そろそろヨシ坊が戻ってくるからそっちをお願いします。桟橋の所に高橋さんがいる筈ですので…」武史が少しかしこまって答えた。
車を売店の脇へ停め、歩いて桟橋まで行くと高橋が海の方をみてタバコを吸っている。
ちょうどフェリーが近づいているところで、やがて接岸するとヨシ坊が運転する霊柩車を先頭に5台の車が降りてきた。
高橋が手を上げ、
「ご苦労さん」と言ってお辞儀をしたので横にいた栗原も頭を下げると、ヨシ坊は神妙な顔のまま売店まで車を進めて停まった。
高橋と栗原は小走りでそのヨシ坊を追いかけ、売店の前まで行くとそこからは武史にも手伝って貰い、4人で棺を家の中へ運んだ。
夕方から通夜が行われたが参列者は横井夫妻、区長の高橋とヨシ坊だけで栗原達を入れても6人しかいなかった。
弔問に訪れた人も少なかったが互いに顔見知りなのか夜遅くまでおばあさんの思い出話で盛り上がり、寂しい感じは一切なかった。
軽トラックのガソリンが残り少なく徒歩で通夜に来ていた栗原と由紀子はその帰り道、潮騒に混じって微かなリコーダーの音を耳にした。
カラス天狗に笛を教えたおばあさんのことを数日前に話したばかりだったから、2人は立ち止まって顔を見合わせた。
「聞こえた?」由紀子が左手を耳に当てながら訊く。
「うん、微かに聞こえたよ」栗原は囁くように答え、「車に乗っていたらきっと気が付かなかった…」とリコーダーの音がしたと思われる山の方を見て言った。
「もしかして、あのカラス天狗? おばあさんが笛を教えた…」由紀子が呟くように言う。
「だとすれば、宇宙人かも知れないよ。まだ、地球にいるのかも…」栗原が由紀子の顔をみてそう言った時、再び微かなリコーダーの音が風に乗って2人の耳に届く。
吹く風が方向を変えるのに合わせ、聞こえたり潮騒にかき消されたりしていたがリコーダーは曲を奏でているようだった。
2人は時々聞こえる音の方向に顔を向けるようにして、その出所を探しながら再び歩き出した。
栗原と由紀子は何の言葉も交わさなかったが、あのカラス天狗が亡くなったおばあさんを偲び、どこかで鎮魂の曲を奏でているのだという同じ想像を頭の中で巡らせていた。
そして以前、栗原が言ったようにカラス天狗が宇宙人だとすればジュシスから来たあの3人の仲間の可能性も高く、誰がリコーダーを吹いているのか確認せずにはいられなかった2人は音に導かれるまま歩き続けた。
リコーダーの音が潮騒にかき消されることなく続いて聞こえるようになった頃には既に自宅の横を通り過ぎ、登山道を登り始めていた。
遅い時間だったが明るい満月が空に昇り、灯りがなくても歩くことが出来たしシニア、スリム、ジュニアの3人がこの登山道の先にある広場から来ていると思うと、その暗い道が友達の家に続く道のように思えて不安はなかった。
以前、UFOを目撃した広場に近づくにつれリコーダーの音は大きくハッキリ聞こえるようになり、栗原は宇宙人がその曲を奏でているのだと確信していた。
2人が広場の前に到着すると以前、栗原が刈り取って作った道はすっかり藪に埋もれていてそれ以上進めなくなってしまった。
リコーダーの音が藪の向こう側から聞こえてくるのを確認した栗原が高い場所を探して辺りを見回すと、道の反対側に2メートル位の高さで太い幹が水平になっているおあつらえ向きの木を見つけた。
靴を脱いで登り始めた栗原が枝につかまりながら水平な幹に立つと思った通り藪の向こうの広場が見渡せ、そこにリコーダーを吹いているような黒い影があった。
月明りに照らされたその影は下向き加減でリコーダーを吹き、悲しんでいるように見えた。
たった1人で俯くその影を見て、汚してはいけない神聖なものを覗いてしまったように感じた栗原はその木から降りようしたが由紀子が登ってくるのを見て諦める。
その手を取って引き上げ、同じ幹に裸足の脚で立つのを手伝うと由起子はその影を見てすぐに、
「ジュニア…」と呟き、悲しそうな顔になって黙った。
それを聞いた栗原がもう1度その影を見ると、確かにそのシルエットには見覚えがあった。
「ジュニア…。君だったのか…」栗原は小さく呟いたが由起子は
「泣いている…。ジュニアが涙を流しているんだわ…」そう言うと急いで木から降り始める。
こんな暗い中でどうしてそれがわかるんだと栗原は思ったが由起子は地面に下りると藪へ走り寄り、迷わずに分け入った。
何をするつもりなのか判らなかった栗原はそこで見ているしかなかったが、やがてガサガサと必死で藪を掻き分けて広場に出た由紀子が
「ジュニアちゃん!」と叫ぶようにしてその影に駆け寄るのが分かった。
由紀子を追いかけた栗原が広場へ出ると、目の前にシニアとスリムが立っていることに気付く。
シニアが藪から出てきた栗原を見て、
「ジュニアは感情が完全に開花したようです。島の状況をモニターしているシステムで田口さんが亡くなった事を知ると涙を流し、夜になるとあの笛を吹き始めたんです…」と神妙な口調で話し、続いてスリムが
「わたくしたち2人もジュニアの涙とあの笛の音で感情を大きく揺さぶられ、今はその悲しみを理解できるようになりました」と悲しい表情で話した。
ジュニアと抱き合っている由紀子の影を見ながら黙っている栗原に
「残念ですが…、わたし達のジュシスへの帰還は思ったより早くなりそうです。涙を流せる程に感情が芽生えたジュニアなら歴史の謎も解けるでしょう…」シニアがそう言い、
「わたしとスリムもジュニア程ではありませんが地球に…いや…、栗原さん達ともう少しここにいたいと思うようになり、帰還が辛く思えます」話し終えるとジュニアの方に顔を向けた。
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