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モノローグ【オープニング −終わりの始まり−】
一七九三年、十月十六日。私は大観衆による非難轟々を一身に受けながら、この首をギロチンにかけられた。
一四三一年、五月三〇日。アタシは異端の罪に問われ、最後まで身の潔白を訴えるも疑いは晴れず、この身を火で炙られた。
……はずだった。
これは夢なのか、現実なのか。神のお告げなのか、はたまたイタズラなのか。それは未だにわからない。
だけど私たちは出逢った。時代を超え、世界も超えて。
そしてアタシたちは辿り着いた。ポーンのように、見知らぬ世界の果てへと。
目に見えている世界は、例えるならチェスの盤上で、私≒アタシたちはその上をさまよう駒。
ならば、いつかは巡り合うのがこの世界の運命。色は違えど、我々と同じ顔をした対極の存在と――……
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