10年振りの君へ

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10年振りの君へ

15の時、俺には好きな人が居た。 男だ、同じクラスで、常に笑顔を絶やさなくて 教室の端の席に座っていた俺にも話しかけてくれる、優しい奴だった。 俺はそんなあいつに密かに、恋心を抱いていた。 最初は驚いた。 同性の事を好きになった事、そんな自分が異常なのではと。 誰かに相談しようと思っても、なんて相談したら良いのか分からない。 友達に?親に?先生、御婆ちゃんにお爺ちゃん 色々考えて考えて、結果は誰にも相談せずに この好きという恋心を内側に隠し続ける。 そう、諦めてしまおうと決めたのだ。 毎日あいつの顔を思い出す。 毎日毎日、好きだと言う気持ちが段々強くなっていくのが 自分自身で嫌という程分かっていく。 この気持ちを隠しながら学生生活を送っている中 俺は遂に精神的に参ってしまい、学校に行くことが出来なくなった。 都合が良いと言えばそうなのだが、やはり家に居ても やはりあいつの顔を思い出しては胸が苦しくなった
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