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亜美菜は中学高校と強豪女子サッカー部の選手だった。
元々はスポーツ推薦で大学に入学したのだが、中学からずっとスポーツ漬けの生活だったという。
そのためなのか、同学年の人間に『勉強が出来ない』というレッテルを貼られたくなかったため、誰よりも勤勉であった。
もちろん彼女とは、半期のゼミの課程が終了してもその付き合いは続いていた。
「ぬー・・・ヤバい。テストの点数ギリギリだったわ。
このままだと通年の単位、どうなるかなぁ・・・」
「アミちゃん、多分大丈夫だよ!ギリギリでもなんでも、単位は取れれば問題ないんだから。」
「ふーんだ!
元々成績いい人に言われてもちっともピンと来ませんよー!」
里香子の目には、不安がる亜美菜が妙に可愛く見えた。
何より、そばかす混じりの頬を赤らめて笑う彼女の笑顔が大好きだった。
そんな中、夏休みを目前とした時、授業で知り合った『真子』から一通のメールが届く。
ピローン
『明日、サークルの飲み会あるんだけど里香子来ない?
新入生の歓迎会じみたものだから、所属の生徒じゃなくてもいいんだって。
もし都合合えば、明日19時に駅でね〜』
飲み会の誘いだが、18歳の里香子が参加しても酒は飲めない。
そもそも、大学の決まりで20歳以下は徹底的にアルコールの摂取は禁じられていた。
なので、他のサークル新歓コンパに行ってもソフトドリンクで時間が過ぎるのを待った記憶がある。
とはいえ別に、諸先輩方も酒を無理に勧めてくる事はなかった。
それでも、飲んでいる同級生はチラホラいた。
勿論、自己の制限が効く範囲でだが。
"うーん・・・まぁ、一次会だけならいいかな。"
そう思い、里香子は顔出し程度で参加する事を真子に伝え、当日を楽しみに迎えた。
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