見知らぬ同級生

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「ほんとに何にも変わってないんだなあ……」  田舎というのは都会と違って、時間の流れが非常に緩やかなのだろうか……あの頃に戻ったかのような、堪らなくノスタルジーを感じさせるこの特異な空気感に、案外、故郷っていいもんだなあ…と、俺はこの時、しみじみと心底そう思っていた。  だが、その夜。この帰省の本来の目的を果たすべく、一つ前のもう少し賑やかな駅前へと再び電車で移動し、そこにある居酒屋で開かれた件の同級会へ出席したのだったが……。
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