百億キロの夏祭り

2059年、巨大隕石衝突に関する報道

　2059年5月6日19時3分

　次のニュースです。

　NASA、アメリカ航空宇宙局は昨夜、二十年以内に地球に巨大な隕石が衝突する可能性が高いと発表しました。

　隕石の規模は直径十五キロと予想され、これは六千六百万年前、白亜紀末期に恐竜を絶滅させたとされる隕石と同等の大きさと見られます。

　仮にこの隕石が地球に衝突した場合、周辺地域に壊滅的な被害がもたらされるほか、衝突により生じた大量のちりが大気中に漂うことにより、太陽光線が遮られる恐れがあります。

　待機中のちりによってどのような影響が起こるのでしょうか。

　隕石による影響を最も受けるのは植物です。太陽光が遮断されることにより、光合成が困難となり多くの種が絶滅の危機に瀕するでしょう。

　人々の食を支える農作物も例外ではありません。多くの農作物は太陽の光を糧に生育しているため、太陽光が遮断されることが地球規模での食糧危機に繋がる可能性があります。

　また太陽光が遮断されることによって、地球環境が寒冷化する恐れがあります。六千六百万年前の隕石では、数年間に渡り地球の平均気温を十度下げたとされます。

　これにより寒冷地での地域での生活が困難となる上、その他の地域でも生態系に深刻な影響が出るものと思われます。

　NASAの発表によりますと、この隕石についてはまだ発見されたばかりで本当に地球に衝突するのか、また衝突するとしたらそれはいつなのか、より正確な情報を知るために、さらなる調査を行うとのことです。