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真矢は犬を見たが、すぐに視線を逸らすと自分の家に入って行った。
真矢が去った後も犬は吠えていた。
しんやはそのまま帰った。
しんやが自分の部屋に入っても、犬はまだ吠えていた。
その次の日、学校から帰るとなんだか騒がしい。
聞けば村田さんの犬が、いなくなったと言う。
鎖に残っていた首輪は引きちぎられていた。
しかしあの子犬が引きちぎったとはとても思えないと言う。
しんやもそう思った。
犬と遊んだことがあるが、子犬にはふさわしくないほどに丈夫な首輪だったのだから。
村田さん夫婦は必死で犬を探していたようだが、その日犬は見つからなかった。
そしてその後も。
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