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4ビートで踊りはするが進まない会議
いきなり現れた勘解由小路に、島原雪次怪奇課長は、平然と言った。
「体は?もう大丈夫なのか?」
「問題ない。昨日お前は眼鏡と2回だったが、俺は真琴と20回したぞ?」
「人の性生活は放っとけええええええええええええええええ!じゃあ、行くぞ!」
「うむ。行こう。おい、行こうはどうした?そういうことになったは?」
「何で!肺炎でちゃんと死ななかったんだ?!」
おっさん達は、揃って動き出した。
リムジンが着いた先は、何と両国国技館の地下だった。
廊下を、2人は歩いていく。
何故か、勘解由小路は、折れた歯や爪が落ちていないか?ていう体で慎重に歩いていた。
勘解由小路は、実際病気休職が明けたばかりで、本人的には今産休中だった。
上司である島原は、一切認める気はなかった。
「現場自体はほぼ1年ぶりだ。だが、復帰一発目がこれか。呼び出し食らうのは嫌いだ。職員室なんか、近づいたことすらない。経産婦の家庭科教師を食ってたことが旦那にバレて、呼び出された時もブッチしたんだ俺は。怒り心頭の旦那に、歯とか爪を投げつけられると痛いし、困る」
本気で馬鹿なのか?こいつは。島原は呆れていた。
「お前、いつまで生徒気取りなんだ?俺としては、寧ろお前は死刑囚として生を全うして欲しい」
「おう。呼び出しといえば職員室だとばかり思っていた。まあいいや。さっさと片付けて、真帆坊の顔でも見にいこう。おかげさまで見ろ、この新たな装いを。真琴が設えてくれた長羽織だ。背中にMAKOTO♡って書いてあるだろうが。壬生親父と呼んでくれて構わん」
それは字が違うぞ。
相変わらず、甚平に長羽織って、遊郭の真面目な大石内蔵助かお前は。
「これから会う方々が、どんな人物かも解らんのだ!スーツくらい着てこいというに!マジックテープを剥がして降ろせ!「逃亡者」の射殺シーンのように!ホームレスのジャンパーが、FBIになるような!うわあああああああああ!」
驚愕の、エンカウントがあった。
「あ、剥がしたな?剥がすとゾロッと垂れてくるのはだな、ブラジリアンビキニを着た真琴のカラープリントだったりする。愛されているだろう?俺は。ゾッとしたあとで、俺は平和な愛を感じている。もう永遠に悪さは出来んし、する気もない。俺は、愛に生きるおっさんだ。どうだ凄いだろう」
TPOって何なのか?本気で良識を疑うことを言いながら、勘解由小路は目的地のドアを開いた。
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