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とんでもないことが起きていた。
本物の、霊現象がカメラに映し出されてしまったのだった。
話し合いも散々で、明日また来いと言われて、島原は家路につき、
嫌なものを、思い出してしまった。
ああやっぱり。家の中で、真帆を抱いた馬鹿と嫁が、家を占領していた。
「お帰りー。どうだった?」
「どうもこうもあるか!真帆を返せ勘解由小路!大体!それは俺の秘蔵の酒じゃないか?!」
稲荷山酒造の、シングルモルトウイスキーをラッパ飲みしていたのだった。
まあ、勘解由小路経由でもらった酒だが。
「あああ。デカい声を出すなお前は。ああ泣いちゃったじゃないか。未来の勘解由小路になるかも知れん娘っ子が。1年年下の早生まれか。双子とクラスが同じだな?流紫降を婿にやろう。うちの坊主もきっと、結構な変態だぞ?」
絶対にあり得ないぞ。それは。
「降魔さん降魔さん。タッチでしゅ。まあ可愛い子♡おばちゃんが来ましたよ♡」
まだ真帆は、びゃあああああああって泣いていた。
「ああ、真琴さんごめんなさいね?真帆ー、ママのとこいらっしゃーい。よしよし♡」
「まあ、真帆坊見たし、飯食ったし、そろそろ帰ろうか。真琴」
おい、俺の食事は。そう言いかけて、志保に、
「ああ雪次君。凄いわよ今日は。三田村さんの豪華なお料理が」
ああそうか。久しぶりの大盤振る舞いか。
「しかし、勘解由小路。これから、どうする?」
「あん?酒なら新しいの置いてったぞ。仕事の件か?少し待てばいい。マヒマヒさん動画が生きてた。じきにパンクするぞ。霊障の通報が。まあ、事務員に5、6人送ったし。モルボルっぽい女を」
せめて、二口女にしてくれ。
「まあどうせ、桜咲会の連中は、あれだろ?あれをインチキ動画だっつって、闇に葬ろうとしてたんだろ?まあ無駄だ。小鳥遊が、ばんばん長野の絵を撮りまくってるしな?いずれ、隠しきれなくなってくる」
「ああそうか。お前が、ダメ押しの一手を打つのか」
お互い、道が見えていたのだった。
「まあそうだ。またな♡真帆坊♡」
バイバイして、馬鹿夫婦は去っていった。
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