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ラップバトル
こうなったら仕方ない。
「よぉし、わかった。ラップバトルだ!」
私は腹が立ってチャラ男の彼氏役のネムにラップバトルを挑んだ。
目には目を。
ラップにはラップで対抗だ。
「キャッキャッキャァッ、面白ォ〜い!」
シャオランは手を叩いて歓んだ。二人の対決を煽るようだ。
「フフゥン、わかりましたよ。お父さん。ラップバトルならいくらでも受けてたちましょォ!」
彼氏のネムは余裕綽々だ。よほど自信があるのだろう。
「ぬッううゥ……」
こっちも負けずにラップだ。
「♪YOYO♪ ご機嫌だなァ♪
チャラい兄ちゃん♪
ビッグシティさァ♪ ここはTokyo♪
スポット浴びりゃァそれで感激♪
急所に入れば、会心の一撃♪
彼女を奪られりゃァ痛恨の衝撃♪
くだらなくて、最低なジジィのセクハァ〜ラ♪
弱い者イジメさァ、つまらねえェパワハァ〜ラ♪
汚ったねえェツラして痛いぜェ片腹♪」
一気にラップを歌い切った。
「ハッハハッ、良いですね。お父さん!
じゃァオレも負けずに。
♪YO−YO♪
くだらねェスクール・カ〜スト♪
予想もしてねぇ抜き打ちテェ〜スト♪
怖くもねえェ三流ゴォ〜ースト♪
かなり厳しいハートはバァ〜ースト♪」
機関銃のような早口ラップが飛び出した。
どちらも負けられない闘いだ。
こうして小一時間も父親役の私と彼氏役のネムによるラップバトルが繰り広げられた。
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