ホスト

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どうしてこんなとこいるんだっけ… 「かわいいねぇ〜。また遊びにおいでよ」 「…はぁ」 私、なにしてるんだろう。こんなところ、自分から行かないはずなのに。 「お金、今払う?」 請求書…?だと思う。数字だと思う、けど… 「財布、お金入ってる?」 「…ない」 「なら、ATM行こうか〜」 ATMに、知らない人と移動してる。すぐ到着して…なんでだろう、カバンあさられて通帳見られてる。でも、ふわふわしてなにも、わからない。 「お金持ちだね。仕事なにしてる?」 「キャバ嬢」 「へー?お金なにに使うの?」 「…なにって…」 ただ、できる仕事がこれだったから。それだけ。 「じゃあまたね」 …え、ここどこ? 仕方なく、タクシーを拾って帰った…。 「これ昨日の話なんだけど、ぼんやりした記憶でなーんかほぼ覚えてなくて」 こんなでたらめな話を、お客さんはよーく聞いてくれた。常連客の住職様だ。 「なるほど。ユアさんは、そのお店を覚えていますか?」 「なんにもわかんなくて。で、話した人の顔すらわからない」 「そうなんですか…それは困りましたね」 「家の帰り道だったのかも、覚えてない」 「そうですか。なにか飲みましょうか」 「…雪見(ゆきみ)、オーダー」 「はい!」 たまたまその辺にいた、ボーイの雪見を呼び出した。借金返済のためにこの店で働いている。 「私に飲み物ちょーだい」 「なにがいいですか?」 「一番高いやつに決まってる〜」 「はい」
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