ホスト

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それから、あの人には会っていない。たぶん、ホストクラブみたいなとこだったかな…。だから、あれは私の夢だったのかも?見知らぬ人にお金あげちゃうとか、ありえないんだけど。 「お姉さん」 「…はい?」 昼間に買い物行こうとしてたら、チャラチャラした男に話しかけられた。はー、ナンパか。めんどくさ。 …あれ。 なんか、急にふわふわして… 気づいたらどこか移動してた。 「どんどん飲んでね」 どこだ?お店?なんで、お酒飲んでるんだ? 「いいねぇ〜」 今日は、仕事の日だったはず。 休みたくないのに… 「ほら、暗証番号」 ATMに、なんで?なにしてるの私。 「…」 声が出ないし、立ってるだけでもう、精一杯で…いや、座ろう。 「おい、暗証番号」 胸ぐら掴まれた。 「すみません。それ、彼氏ですか?」 誰かもう1人やってきて、ATM操作した。通帳とカード出してる。 「はぁ?お前誰だ」 雪見…?変な格好。着物? 「失礼します」 雪見の肩に急に担がれた。 「待て!この女金払ってないぞ」 「営業時間は?こんな昼間から?」 「ツケだ!」 「違法ですよ?暗証番号聞くなんて」 「てめーに関係ない」 「では、失礼します」 「おい!」 いきなり雪見はダッシュした。私を肩に担いでるのに。こんな力持ちだった? 「ユアさん、大丈夫ですか?」 どこかのベンチに降ろされたようだけど、眠くて、どうしようもない。 次に目が覚めた時は、職場のキャバクラにいた。 「…雪見」 「あ、起きましたね〜」 長椅子にタオル敷いただけの簡易ベットにいる。 「調子はいかがですか?」 「悪すぎる、水ちょうだい」 「はい」 雪見のくせに、私の世話しようって?とりあえず水をもらった。 「ユアさん、実は、俺…見張ってました」 「は?」
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