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「うん。久し振りだね」 「……っ」 驚きすぎて声が出ない。 何で、御崎先輩がこんな所に?だって、もう二度と会うことはないと思ってた……。 いや、先輩も都内で就職したって元ファンの子達からの風の噂で聞いていたし、この駅は地元の近くだから知り合いと出くわすこと自体は有り得ないことではないか……。 でも、まさか先輩と偶然出会うなんて。しかも、先輩が私のことを覚えていて、先輩の方から声を掛けてくれるなんて……。 先輩のことは、さすがに今でも恋愛感情を引きずっていたわけではない。 しかも、七年前のあの事件以来、純粋な気持ちで先輩を想えなくなっていたのも事実だった。 それでも……偶然出会えたこと、声を掛けてもらえたこと、名前まで覚えてもらえていたこと、何より存在を覚えていてもらえたことが嬉しくて……私はこの状況に、思わず少しドキドキしてしまっている……。
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