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ーー七年前。 当時、高校二年生だった私。 木下(きのした) 瑠花(るか)。 本を読むことが好きな、平凡な女子生徒。 特別可愛いわけでも、スタイルが良いわけでもない、地味な容姿。 それに加え、成績順位もちょうど真ん中ほど、運動は苦手で自慢出来るような特技は何もない。クラスの中でも、良くも悪くも全く目立たない存在だった。 だけど、そんな自分にフラストレーションがあるわけでもなかった。 クラスは落ち着いた人が人が多かったから居心地が良かったし、気の合う友達と毎日たくさん話したり遊んだりして、学校は結構楽しかった。
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