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「今日もかっこ良かったよお……」
図書カウンター当番をしながら私は、隣でラベル貼りの作業を行う友人のエミにそう呟いた。図書室なので、一応小声で。
エミは同じクラスの友達で、同じ図書委員。
エミはクラス内で誰よりも気が合う友人で、委員の時間以外も一緒に過ごすことが多い。
私と同じく目立つタイプではないけれど、裏表のない性格がとっても好き。
ちなみにエミは御崎先輩のファンではなく、そもそも恋愛にあまり興味はないらしい。それでも、いつも私の恋バナをちゃんと聞いてくれる。
「告白とかは、本当に考えてないの?」
ラベル貼りを続けながら、エミが私にそう尋ねる。
「考えてないよ〜。フラれて嫌な思い出が残るくらいなら、このままただのファンでいたいの」
「でも、先輩が卒業したらもう会えなくなっちゃうんじゃない?」
「それは、まあ……」
ファンの間から聞いた噂によると、御崎先輩は某有名私大に推薦入学が決まっているらしい。
都内の大学ではあるけれど……エミの言う通り、卒業したら絶対に会えなくなっちゃうよな〜。
とは言え〝それならやっぱり告白しよう!〟という気持ちにもならない。
やっぱり、このままただのファンのままで終わりたいのだ。
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