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監禁
「sfjvspdjv@s」
「づヴんヴぉvpjjvjづsvんし」
「うdvsvんヴぃspvvs@」
私は少し寝ていたようだ。
目を開けるといくつかの顔がのぞきこんでいた。顔といっても顔無し星人だが。
何か叫んでいるのか、怒られているのかわからないが、顔無し成人同士で話し合ったり、こちらに話しかけたりしている。
警察官のような格好の顔無し星人もいる。建物の外には赤い回転灯も見える。
しまった、油断した。
あまりにも顔無し星人が私に無警戒だったから忘れていたが、ここは私の知っている世界とは違うんだった。
この人たちはきっと私を捉えに来たのだ!
私はなされるがままに連行され、牢屋に軟禁された。
どうやら自室は出入り自由だが、この建物からは出ることができないようだ。扉があかない。
食事、服薬、入浴、睡眠、生活の一切を顔無し星人に管理されている。自由はあるもののテレビのようなものを見て、歩き回るしかすることがない。
今日も朝起きたら食堂へ行き、朝食を食べる。味に懐かしさは感じるが見た目はグロテスクだ。芋虫のような物体が炒められたものや、何かの肉、変な色のスープなどが出てくる。
最初はきつかったが徐々に慣れてきた。
一通り食べ終わると部屋に連れて行かれ、服薬するまで見張られる。飲むのを確認すると看守はいなくなる。あの薬は一体何なのだろう。徐々に自身の動きが鈍くなっているように感じる。
服薬が終ると自由時間なのだが、この建物からは出られない、しかし、どういう仕組か毎回各部屋の配置や通路が入れ替わるのだ。おそらく迷宮のような施設なのだろう。先日覗いた部屋は虫だらけで気持ちが悪かった。何人か顔無し星人も収監されているようで同じ行動をしている。相変わらず何を話しているかわからない。
迷宮散歩が終ると、入浴の時間となる。入浴とは名ばかりで、毎日違う液体に体を浸される。
温水だったり、冷水だったり、刺激のある液体や、ぬるぬるしたものまで多岐にわたる。
しかもこのときは2名が私の傍らで拘束してくるのだ。これは何かの実験だろう。
入浴もとい実験が終ると、再び食事が出てくる。体力をつけるためにしっかりと食す。
お昼の食事が終ると私はいつも寝てしまう。もしかしたら食事にも睡眠薬が入っているのかもしれない。
そして起きて散歩、夕食と、一日が過ぎていく。
幾年が経っただろうか、毎日同じことの繰返し。
私はなぜここにいるのか、何をするべきか忘れた。
出てくる食事を食べ、薬を飲み、決まった日課をこなす。
やがて顔無し星人の顔を識別できるようになってきた。
言語も少し理解できる。
しかし日に日に弱る私の体。私は一体何の実験を受けているのだろう。
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