読了(感)悲劇の元凶となる最凶外道ラスボス女王は民の為に尽くします。

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読了(感)悲劇の元凶となる最凶外道ラスボス女王は民の為に尽くします。

 タイトル長いため主題のみ。タイトルからわかるように、なろう系。異世界転生ものです。  現在も連載中。第一部がアニメ化もした作品です。  設定は、「君に一筋の光を」というタイトルの人気乙女ゲームに出てくる、やばすぎる悪役に転生した主人公(第一王女)が、前世の記憶をもとに民の為に尽くしていく。という王道もの。  ここでは一部〜二部の感想を書きますが、なろう系で好きな作品の一つです。(もう一つは嘆きの亡霊は引退したい)  個人的に、複雑な人間関係と登場人物が多くて情報過多で、視点もコロコロかわるのに、そこが読んでいて気にならない。名前がごっちゃにならない。というのはすごいと思う。    主人公が「自分は悪役」「自分の破滅が世界のハッピーエンド」と、思い込んだまま、破滅寸前に自身を追い込む自罰的な姿は、転生ものでは珍しいように思う。  また、主人公を皆が好きになる。という要素はあるが皆「原作のかけら」を保有していて夢として原作を見せることもあるのが面白い。  作中では、訪れなかった未来。として処理されており、「未来予知」を含めた特殊能力が存在する世界だからこそ納得される現象ともいえる。  主人公は自身の犯していない罪を罪として認識し、過去含めてなかったことには決してしない。  たとえ、荒れた原因が母親にあったとしても。である。  溺愛され、我儘すら怒られず優しい虐待を受け続けた結果、娘のやばい未来を予知して捨て置いた。かわりに下の子のみ愛した母親の弱さと葛藤は後に娘にぶつけられる。  それを受け入れ手を伸ばす様は、弱い母親を受け入れ、赦した主人公の優しさを示してはいるが、同時に母親から歩み寄ることはできない。という溝の深さもあらわしている。  様々な葛藤、闇を抱えた攻略対象のトラウマ製造機みたいな主人公ではあるが、主人公が作るトラウマは回避していてなぜ「私は嫌われている」と、思い込むのか。という謎も、親との関わりだろうな。と、納得した。  恋愛要素はあるのになにも進展しないのはもどかしいが、少しずつ進展はしているため、これから先が楽しみなのだ。
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