新しい生活

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結論から言うと、サーシャは魔法学校に入学することになった。 リーテ王立魔法学校の生徒にはなったが、売店の店員も続けている。 今は魔獣に関する授業だけ参加し、他の授業中は売店の仕事をするという生活だ。 サーシャの能力を活かす目的なら、敵を攻撃するような魔法を使えなくてもいい。剣術や戦うための授業も必要ない。 学校の授業のうち、サーシャは魔獣の生態、薬草の知識、回復魔法といった授業に参加している。 どうやらレイヴンが学園長に話をつけてくれたようで、このような特例が認められた。 また、学費免除という特待生扱い。至れり尽くせりである。 午前の授業が終わり、サーシャは食堂へ移動する。 今日の授業は午前中だけだ。昼食を食べた後は、売店の仕事。 今まで昼食は店でひっそりと食べていたが、入学してからは結構な頻度で食堂を使っている。 実は、サーシャの中で密かな憧れであったのだ。ここ最近は、食堂の日替わりメニューのチェックがサーシャの日課である。 「サーシャ」 「エレオノーラ様。今からお昼ですか?」 食堂の手前で、エレオノーラに声をかけられた。 この学校の生徒になって良かったことは、エレオノーラと会う機会が増えたことだ。以前から手を振ってくれたり声をかけたりしてくれていたが、休憩時間や放課後に出会うことは少なかった。それが今では、毎日のように会っている。サーシャは前よりもエレオノーラと仲良くなれたんじゃないか、とすら考えている。 さすがに、親しくなったからといって上級貴族のエレオノーラを食堂に誘う勇気はないが。 エレオノーラや双子たちのような上位の寮の生徒は、自室で食事をとることが多い。 専属のシェフがいるからだ。 双子はたまに食堂に来るらしいが、エレオノーラは食堂で昼食をとったことはないと言っていた。 「ええ。寮に戻るところ。サーシャは食堂かしら? 早く行かないと席がなくなってしまうわよ」
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