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とりあえず全員、居間に集まった。
この屋敷の主人である伝説の鬼"酒呑童子"
メイドで吸血鬼の"紗夜"
巫女の双子姉妹の妹、金髪ツインテメスガキ"実紀"
その姉で、温和な性格の"真紀"
そして哀れにも言葉を発せなくなった少女"結衣"
酒呑童子が使役する銀青色の蛇達が、頭にお茶を乗せて全員に運んだ。ここのメイドはお茶も出さないようだ。
酒呑童子から見ると左右に巫女VSメイドが二対二で向き合う構図になっていて、客観的に見るとずいぶん不思議な空間であった。
「話は紗夜ちゃんから聞いたわ。動物と言葉を交わす事ができる私の力で、何も話せなくなっちゃった女の子と意思疎通して欲しい……大体こういうことよね?」
真紀は穏やかな口調で自分が呼ばれた経緯を確認した。
「どーじから私達を呼び出すなんて初めてじゃない?何が起きたのかと思ったわよ」
「ご主人様の名を軽々しく呼ぶのはやめていただきたいです。そもそもメスガキ、あなたを呼んだ覚えはありません。私が読んだのは"真紀お姉様だけ"です」
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