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「それは実紀!お前が"イジってきた"からだろ!」
"イジってきた"という言葉を聞いた結衣は赤面した。それを見た紗夜が説明する。
「結衣様、違いますよ。イジったのは身体に触れたという意味ではなく、メスガキが不敬にもご主人様の体内感覚を変化させやがったのです。主に性欲を……」
「実紀みたいな"つるぺた"なガキに無理やり発情させられて……呪いで首締められて死にかけたんだ!あの屈辱は忘れないからな……あっ」
酒呑童子は滑らせた口を押さえたが、遅かった。
「"つるぺた"で悪かったわねぇ? まだまだ躾が足りないみたい!……ねっ!」
バチチチチチィィィ!!!
「ぐああああああ!!!」
プシュー……
「んんー!んんんんー!んんんん!」
結衣は実紀が使う雷の術に感動し、目を輝かせて拍手していた。
「あははは……結衣ちゃん、"すごい!"って言ってるわ。"私もやりたい"って」
「見る目あるじゃない、結衣! でもね、この陰陽術は、そこら辺の術師じゃ一生かかっても体得出来ないくらい、超すごいの! ま、私みたいな天才でなければ到底不可能ねっ」
えっへん!とドヤ顔を決める実紀。
本日二度めの丸こげになった酒呑童子が椅子に座り直した。
「あの天才陰陽師一族、柊木家の末裔がコレか……痛ててて……」
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