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鬼退治
とある地方の漁村では、鬼による被害が深刻だった。
最初は魚を盗まれる程度だったが、次第に人の肉の味を覚えた鬼達は、積極的に人を攫って食うようになったという。
――ここが漁村の人達が言ってた、鬼が良く現れる場所……か? ただの船着場だが……
はぁ……と酒呑童子はため息をついた。
「ったく、何で雑魚の始末まで俺がやらなきゃいけねぇんだ」
数時間前
「もちろん、私達でも出来るけど、私達は私達にしか出来ない仕事がたくさんあんの! 大体あんた暇なんだからいいでしょ?」
「うるせえ暇じゃねえし!」
「暇人!じゃなくて暇鬼〜!」
「このメスガキ……!」
実紀は常に喧嘩をふっかけてくるし、真紀は常に間に入って仲裁する。これが毎度のやりとりになっている。
「地元の神主さんじゃ祓いきれないらしくて。ごめんね、てんちゃん。お願い」
「へっ、わかったよ」
するとまた実紀は突っかかる。
「なーんで真紀の言うことは素直に聞くわけ!? あーそっかぁ、真紀が巨乳だからね!? だって双子だから二人とも顔は可愛くて、性格も人格者だしぃ!? 違いと言ったらそこしかないもの!おっぱい差別反対〜!この鬼変態〜!」
「おい!さらっと自分の性格捏造してんじゃねぇ!全ての元凶はそこだ!」
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