13人が本棚に入れています
本棚に追加
結衣は恥ずかしそうにもじもじしていた。すると突然影が集まり、メイドが現れた。
「なんですかぁ?イチャイチャですかぁ?やめて下さい私の家でそういう不健全なことはー。もし目に余るようなら報告しますけどー。あの姉妹に」
「おい!待てやめろ!ていうか、そもそもここは俺の家だが!?」
「ご主人様の家ということは眷属たる私、"紗夜"の家でもあるわけです。それよりご主人様、まずいですよね?"酒と女"は呪いによって絶対の禁忌に指定されてるんですからぁ〜。報告されたくなかったらぁ、今後はもっと私に優しくして下さいね? ちゃんと一日三食、いや、おやつも入れて四食五食は血が欲しいですしぃ、外を歩く時は必ず同伴で腕を組んでぇ、寝る時は共に……」
メイドが夢を語っていると、玄関から声がした。
「お邪魔します〜。紗夜ちゃんに呼ばれたんですけど」
酒呑童子は急に縮こまり、小声で紗夜に念入りに問うた。
「本当に"真紀"を連れてきたんだろうなっ!?」
「はい。もちろん、ですよ?」
キランと紗夜はウインクした。
最初のコメントを投稿しよう!