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迷子の少年
さて、今日の予定は、なんでしょう...
あぁ、これもありましたね。
おや、こんな時間ですか。
「さて、あの世とこの世の堺...ここには色んな者たちが迷い込んできますからね...見回りをしなければ...」
そう思い、僕-写瀬 臧(ウツセ ヨイ)-は立ち上がり見回りをすることにした。
-堺の道-
「ふむ、ここは誰もいないですかね...おや?」
何か、聞こえますね?
ここより、少し遠く...行ってみましょう。
「うっ、ふぇ、ここ、どこぉ?おとーさん...?おかーさん...?どこぉ?」
...ここですね。
「大丈夫ですか?」
「うぇ?おにーさん、だれ?」
...生きた人間...ですか...。
「僕は、ウツセです、迷子ですか?」
「うん、おとーさんと、おかーさん探してるの」
「なるほど...それなら、一緒に探しますよ」
「いいの?」
「はい、いいですよ」
「うん、ありがとう!」
「行きましょうか」
「うん!!!」
「ところで、ここに来た時はどうやって来たか覚えてますか?」
「んー?おぼえてない。きづいたら、いたの」
「そうですか...」
「おにーさんは、なんでここにいるの?」
「僕ですか、お仕事、ですね。」
「おしごとー?」
「はい、お仕事です。あなたみたいに、ここに来た人を、元の場所に連れていくお仕事です。」
「んーーー?ぼく、おとーさんとおかーさんのところ、いける?」
「はい、連れていきますよ。」
「ほんとー?」
「本当、です。」
「おにーさん、ありがとー!」
このように感謝されるのはなかなか、無いですね...
「当たり前のこと、ですよ」
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