第1話 揺るぎない愛の一時

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第1話 揺るぎない愛の一時

(俺は懐かしくも思い出したくない夢を見ていた。それは3年前にフランス留学をした時に出会った時にあった。その女性がフランスの秘宝と呼ばれるほどの要人と知らずに、俺は彼女と出会ってしまっていた。そして俺と彼女は短い期間ではあるが、恋をして愛しあった。そして…彼女…セシリアの実家に、結婚の挨拶に伺って言われた一言を思い出していた) 身の程を弁えぬか!!貴様の様な一平民である男が、我が娘を妻にしようなどとは…恥を知れ!! (セシリアのお屋敷の執事達は、彼女を俺から遠ざけて行く。その彼女の表情は悲しそうな表情を浮かべ、涙を流していた。そして俺は、彼女の父親の命を受けた執事達から屋敷から追い出された。そして、セシリアに対する接近禁止令まで言い渡された。それでも、俺と彼女に味方してくれる人達がいた。その人達の協力もあり、俺が日本に帰国する3日前に、俺の元に彼女は訪れた。そして引っ越し荷物が散乱するアパートの一室で彼女と愛し合った。そこで俺は夢から目を覚ました) 何で今更…あの夢を見るんだ… (ベットから上体だけ起こして両手を見つめながら、3年前に本当は離したくなかった彼女の手を離した、自らの選択を俺は今でも悔いていた。そしてベッドから降りると、会社に向かう為に身支度を始める)
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