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神奈川県内の住宅街にあるスーパーマーケットの駐車場には車は何台も置いてあった。
まだ午前中の昼休み前に石橋はそこに車をとめて買い物をした。
買い物を終えて駐車場に戻ると石橋は信じられない光景を目にした。
レッカー車が石橋の車を運び去ろうとしていたのであった。
「泥棒」石橋は叫んだが何も言わずにレッカー車は車を運んで行ってしまった。
携帯電話で警察に通報した。
すぐにパトロールカーは来て駐車場から石橋を乗せて警察署まで乗せて来てくれた。
「今レッカー車を探しているところです」
「愛車なので」
「わかります」
「泥棒野郎」
「どんな色のレッカー車でしたか?」
「黄色だったかな?」
「今はまだ確認できていないです」
「明日結婚式ですよ」
「これはおめでとうございます」
「車がなかったら……」
「車はないと結婚式は支障はありますか?」
「あまりないかな」
「なら大船に乗った気分になってください」
「そうですか?」
石橋は少し気は楽になった。
「何か大事なものは車の中に入ったままですか?」
「実は嫁が中にいます」
「何だそりゃ?」
「います」
「それは大変だ」
石橋は頭を抱えた。
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