プロローグ「バタフライ」

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「……と、いうわけでですね。もうなんでもいいです。受けた相談は全部引き受けます!なんでも恋愛相談室、『悩める女の恋愛白書』へのお便り、お待ちしております!アドレスは___」 帰宅してからも悩んだが、最終的にコーナーとして確立することに決めた。 パーソナリティとしての危機だ、継続させたい気持ちが少しでもあるならば、やってみるしかない。 それに、誰かの恋愛相談を引き受けて、その人が幸せになってくれたら。 めぐみたいに、今の幸せがあるのは私のおかげだって言ってくれることが、どれだけ嬉しいか。 きっとこれは、私も変われるチャンスだから。 うまくいくか、そんなことよりも、やってみたいと思ったから。 「……よし、気合いを入れていくか。お便り、一通でもいいから来ますように〜!」 これは、不人気ラジオパーソナリティの"DJ AGEHA"である私と、リスナーである"さなぎ"たちの、拗らせた恋の成長物語である_____。
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