恋する魔法少年

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神麿side 目が覚めて起き上がるとベッドの上にいた。 「あ、起きた?」 勉強をしてたのかそう言ってペンを置いて俺の元に近寄る真斗。真斗の部屋の中だ。俺は布団から降りて台所へ向かった。 「俺いつ寝た?」 「帰ってる時だよ。2人とも入ろうとしてたけど一応帰した」 「あー別にいいよ。用ないし、あいつらに。」 俺は水を飲んでそう答えた。 時計を見ればもう7時半だ。俺は母に一応連絡を入れておいた。真斗の家に泊まると。 「今日泊めて。帰るのめんどい」 「わかった」 俺はカーディガンを脱いでワイシャツを脱ぐ。 今日は暑いな。 そう思いながら俺は風呂へと向かった。 風呂を出て髪を拭いてれば真斗が電子レンジにコンビニ飯を入れようとしてた。 「真斗、俺が作るから」 それを取り上げて冷蔵庫に入れる。 「えへへ…嬉しい。まろちゃんのご飯好き!」 「…そ」 俺は台所で賞味期限が近い豆腐を使ってグラタンとキャベツを千切りにしてサラダを作った。 真斗は嬉しそうにグラタンを食べている。 「お前自分が作れないからって食材買わないのやめろ。俺が作るから」 「はぁい」 そうしていればピンポン、と陽気な音が鳴った。真斗が出ようとしたので俺はそのまま食べ続ける。 「せんぱーい!忘れもん届けに来たよー!!」 「まろ〜!!愛しの愛夢だよ〜!!」 扉の方から大きな声がしてそれが阿方と愛夢である事は明白だった。 忘れ物? 俺はスプーンを置いて扉の方に向かう。 「近所迷惑だから騒ぐな」 そう言って2人の元に行くと2人はそれぞれ気持ちの悪い反応をする。 「ちょ…何で半裸で過ごしてんの!?」 「今欲求不満だよ〜…」 風呂上がりは暑いから半裸なのだ。それに2人はごちゃごちゃと文句を付けた。 「うるせえな、で忘れ物って?」 「これ」 そう言って俺に指輪を渡した。 「…あ。これ…」 昔真斗にもらったやつだ。いつも付けてたのだがどこかで落としたのか? 「…あ、ありがとう阿方」 手から指輪を受け取ってそれを指にはめた。 「寝てる間に落としてたんだよ。別れる時に落としてたから指から抜けたんだと思う。俺そのまま仕事の電話来て、そのまま行ったから指輪持ったままになっちゃったんだ。明日来れるかわからなかったし今のうちね」 「……そう。」 なくならなくてよかった。今度からは首に引っ掛けよう。 「あれ、その指輪まだ持ってるの?」 「!……い、や。別にいいだろ」 いつも他の指輪も適当につけているからカモフラージュでばれていないのだ。 指摘されてなんだか恥ずかしくて顔に熱が上がる。 騒いでいた馬鹿たちはさっさと追い出した。 拾ってくれた事には感謝しているがうざかったな。てかなんで愛夢もついて来たんだよ。 ため息をついて俺は再びスプーンを手に取った。
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