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「終わった終わった~」
真子が背中を伸ばし、ジャージを脱ぐ。その時、スマホの振動に気付き、見てみると万智ちゃんからのメッセだった。──昇降口で待ってて──とある。私に何の用だろうか?今から行くと返信しとこう。
「奈瑠っち~帰るべ~」
「ごめん、私、万智ちゃんから呼び出し来たんだわ」
「そっか。んじゃオツ~」
そう敬礼して、真子は小月ちゃんと部室を出て行った。
「美薔薇、私達も帰りましょう?」
「あ、待って二人とも」
「何ですか、奈瑠美部長?」
呼び止めたのには理由がある。丁度良い器械なので、この子達を万智ちゃんに紹介したかったのだ。
「えっとね。今から被服部の針谷万智ちゃんと昇降口で待ち合わせなんだけど、紹介したいから一緒に来てくれないかな?時間はかからないからさ」
拝むように頼むと、美薔薇ちゃんは快諾してくれた。麗愛ちゃんには何故か睨まれたけど。
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