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なんとかしないと。
なにがなんでも止めないと。
強く心に刻んだ。
その日の夜、夢を見た。
記憶に残らない長い夢の最後で俺はナイフを手に持ち、男の前に立っていた。
男は俺に背を向けていたが、やがて振り返った。
そして振り返った男の胸に、俺はナイフを深々と突き立てた。
男は倒れた。
ぴくりとも動かない。
その男は今までとは違い、俺のよく知っている男だった。
なぜならその男は、俺自身だったのだから。
終
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