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鐘の音と赤いリンゴと青リンゴ
(ふぅ)(うっ)(ふぅ)…ため息とえずく声で、『夫婦』と聞こえて「えっ?」と聴こえた方へ…桜と要が二人同時に振り返る。
すると、『リンゴーン♪リンゴーン♪』と鐘の鳴る音が聞こえて、同時に何かゴンッゴンッと、二人同時に頭に何かが当たった。
「痛っ、いったー!」
と同時に痛がって、手を頭にやる。そして、各々足元を見ると転がっていたのは、人の頭程ある大きな赤いリンゴと大きな青リンゴが一つずつ。それを見て二人は、ハッとする。
「ダジャレの神様?」
そう桜が言うと、頷く要。
「もしかして…」
と二人同時に呟いて、お互いに指を差して
「運命の相手…」
息ピッタリに呟く。
「ダジャレの神様の言ったこと、ほんまやってんや…へぇー………そう言うたら、ダジャレの神様最後に付け足すようになんか言っとったなぁ…それって、なんやったっけ?」
要一人でしゃべるだけしゃべって、うーんと何かを思い出している様子。その様子を見守る桜が、何かを思い出している要に軽く肩を叩いて言う。
「あの、ここ、歩道ですし、何処かへ移動しませんか?」
「あっ、ほんまや…」
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