※【小泉side】

4/4
334人が本棚に入れています
本棚に追加
/92ページ
♢ 早速、おれは王子の伝言を担当者に伝えた。 担当者はネットで王子を調べて 「誰だよこいつ。小泉、冗談でもこういうやつを構っちゃだめだろう?」 「仕方ないですよ。取材で取引を打診されたんで」 「だって、これ、高望みもいいとこだろう」 「本人が”落選の烙印”をほしがっているんで、希望通り社会の現実を教えてあげてください」 「めんどいなー。仕事を増やしやがって」 担当者はブツブツいいながら、王子に”落選メール”を送ってくれた。 (あとは王子が今後の身の振り方を考えればいいさ) 偶然にしても俺は王子と直接対決してしまったな。 でも、こんな茶番は千春に報告するまでもないな。 しかし…、 俺は王子に何かを返し忘れている気がするのだが…
/92ページ

最初のコメントを投稿しよう!