ブラックアウト

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 一つ、二つと、欲しいものはなんだって手に入れてきた。  でも、最初からそうだったわけではない。  他人を羨むばかりで、誰からも見向きもされない哀れな怪物になり果てるくらいなら、崖から落ちて海の藻屑となる方がマシだった。  だから、私は生まれ変わったのだ。  使えるものは惜しみなく使う。  そして、欲しいものが手に落ちた瞬間、この上ない快感が四肢の先々までほとばしるのだ。
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