千夜くん、倒れる

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文化祭の時、子犬たちが無事に里親や動物愛護団体に引き取られてから、3学期になって、今度は、猫が体育館裏に住み着いていた。 鈴木くんは校則違反をしてまで、猫に餌を与え続けている。 私も猫を見に、千夜くんは煙草を吸いに、放課後3人で体育館裏に寄ってから帰っていたけど、今日はそんな気分になれなかった。 鈴木くんは全てをお見通しした様に寂しげな笑顔を見せた。 「解りました。千夜くんに、お身体ご自愛下さいと伝えてください」 「ええ。ありがとう、鈴木くん」 私はぎこちなく笑顔を返すと、惣菜パンを齧った。 放課後。 帰りのホームルームが終わると、私は直ぐにコンビニに向かった。 中に入って、レトルト食品の売り場へ行く。 目当てのお粥も何種類か在って、スタンダードな白粥から、卵粥、鮭粥、梅粥と置いてあった。 私はどれを買おうか迷ったけど、鞄の中の財布と値札を照らし合わせて、全種類を売り場に出ている分全部買うことにした。 お財布は寒くなるけど、残っても日持ちするしね。 私はお会計を済ませると、店員さんの「ありがとうございましたー」と言う声を背にコンビニを後にした。 古屋敷に着いた。 私は1番に寝室に足を運んだ。 と、襖を開けると…。 「ああああああああああああああああああっ!」 「千夜くん!?」 熱のせいか、千夜くんが眠りながらうなされていた。
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